税理士のオカリン(@okarin_btc)です。
今日は税務調査について話していきたいと思います。
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1.税務調査の種類について
まず、税務調査には大きく分けて3つあります。
①事前予告があって調査に来るもの
一番一般的なものです。
よくテレビなどで見る早朝、突然調査官がドアの前に!…
みたいなケースは実はそこまで多くありません。
よくあるケースは会社に電話がかかってきて、
「調査を実施します。つきましては都合のいい日時を調整できますか?」
のような形式的なやり取りを経て行われます。
こういった調査の場合は脱税などが疑われているケースはあまりなく、
売上や利益が大きかったり、前年から大きく金額が変化していたり、たまたまサンプルで調査対象に選ばれたりなど、
いずれにしてもちょっと確認しておこうというケースがほとんどです。
②事前予告なしで調査に来るもの
これは何かしら疑われているケースが多いです。
・だれかから脱税のタレコミがあった
・出した申告書に疑わしい内容があった
・ネットで悪い噂がたっている
など、火のないところに煙はたたない、という疑惑から調査に来るケースが多いです。
この場合、突然アポなしで事務所に来ることもあり、税務署の人間だったり、下手をすると国税局の人間が来ることもあります。
③反面調査で来るもの
これは少し特別な場合です。どこか別で税務調査が行われている会社があり、その会社との取引が多くあったため、
「取引先も見ないと全体がわからない!」
という場合にいわば巻き込み型で調査に来るパターンです。
これ以降は一般的な ①事前予告があって調査に来るもの について話していきたいと思います。
2.調査当日の流れ
①事前告知
まず、税務署から電話が来ます。
ここで、税務調査に関する説明、いつ調査に来るか、調査に必要な書類、など細かい説明を受けます。
②調査前日までの流れ
税理士と打ち合わせし、不足している資料をそろえたり、税務調査官に聞かれそうなことの想定問答をします。
基本的に調査は紙で行われるので、総勘定元帳などの資料は紙で打ち出しておくのが一般的です。
③調査当日
中小企業の税務調査はだいたい1~2日で終わることが多いです。10時~17時でお昼休みという感じです。初日の午前中はビジネスの説明を求められ、その後1日~2日かけて資料の確認が行われます。
その都度社長への質問が行われるため、税理士がいれば常に調査室にいる必要はありません。
ただ、ずっと席にいないのも心証が悪いので、最初と最後、あと1日に数時間は会社にいるようにしましょう。
最終日に調査結果の報告が行われます。
④調査後
調査の結果、特になにも指摘事項がなければ「調査完了報告書」を受け取って終了になります。
調査の結果、修正すべき点が見つかった場合は、間違った部分の修正申告を行うことになります。
また、重加算税の対象になる場合は、調査調書を取られることもあります。
⑤修正申告・納税
税理士に依頼して、申告書で指摘された場所の修正を行います。
その結果、正しく計算された税金が過少となっていた場合には追加で納税を行います。
逆に、正しく計算された税金が納めすぎとなっていた場合には税金の還付を受けることになります。
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3.特に注意すべきこと
基本的に税理士に立ち会いしてもらえば、税理士の指示に従って進めていけば特に怖がることはありません。
ただし、2点だけ注意すべき点があります。それは、
・嘘をつかないこと
・書類の偽造をしないこと
です。
あたり前のことだとは思うので特にいう必要はないのですが、これをしてしまうと
調査がとても長引いたり、税金を追加で払う場合に罰金がとても大きくなってしまうので注意です。
とはいえすべて調査官の言う通りになる必要はなく、
正しいものは正しい、間違っているものは違っていると毅然たる態度で言えれば問題ありません。
以上、今日は税務調査の流れについての説明でした。