確定申告の内容を誤って申告し、税額が高くなった場合の対応

こんにちは、オカリン(@okarin_btc)です。

何にでも間違いはあるもの。

どれだけ注意していても、確定申告に間違いが生じることは珍しくありません。

特に確定申告や日々の経理事務を人任せにせず、全て自分自身でおこなっている個人事業主の方は、計上するはずの必要経費や適用できる控除を漏らしてしまい、本来よりも高い税額が課せられることもあるでしょう。

確定申告の内容を間違ってしまい、本来よりも高い税額が課せられてしまった場合には『更正の請求』による訂正が可能です。

今回は「確定申告の内容を間違って税額が高くなった場合の対応」を紹介します。

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1 確定申告は訂正できる

確定申告はひとたび申告書類を提出した後でも訂正が可能です。

確定申告の訂正には

 


・訂正申告

・更正の請求

・修正申告

 

の3種類があります。

まず最もカンタンにできるのが訂正申告です。

訂正申告とは、確定申告の期限内に間違いが発覚して訂正することです。

確定申告書の上部の「平成◯◯年分の△△申告書」という見出し部分の△△に「訂正」と記入し、正しい内容で作成しなおし、証明する資料を添付して、一度目の確定申告時に受け取った控えのコピーとともに税務署に提出します。

ただし、一度目の提出から時間が経っていると既に処理済みになっている場合があり、その際には訂正申告を受け付けてもらえません。

期限内に訂正申告をする場合は、事前に税務署に問い合わせるのがベストでしょう。

確定申告の期限後に間違いが発覚した場合には更正の請求または修正申告をすることになります。

更正の請求と修正申告の違いは

・所得額を間違って少なく申告してしまい税額が高くなった場合、または還付額が少なくなってしまった場合は『更正の請求』

・所得額を間違って多く申告してしまい税額が安くなった場合、または還付額が多くなってしまった場合は『修正申告』

です。

更正の請求と修正申告は、期限内の訂正申告とは異なり、専用の申告書類が必要となります。

2 税額が多かった場合は『更正の請求』を!

本来は計上するはずの必要経費を漏らしてしまっていたり、適用できるはずの控除を漏らして確定申告をしてしまうと、所得額が多くなるため所得税の金額は高くなります。

しかしこれは「税金の納めすぎ」であり、公平性をうたう税金の制度に照らすと不適切なことですね。

計上漏れなどで税金が高くなってしまった場合は、必ず更正の請求をしましょう。

間違いが発覚し更正の請求をする際には『所得税及び復興特別所得税の更正の請求書』を作成する必要があります。

とはいえ『更正の請求書』は更正の請求に至るまでの経緯などを記入する欄が増えたくらいで、通常の確定申告書と記載内容はさほど変わりません。

確定申告で間違っていた点を踏まえて更正の請求書を作成し、証明資料を添えて税務署に提出します。

更正の請求が認められると、納税した所得税の超過分が還付されます。

更正の請求の有効期限は、更正を求める年の確定申告の期限日から5年以内と定められています。

例えば平成29年の確定申告の締切日は3月15日でした。

この平成29年分の確定申告について更正の請求をする場合は、5年後の平成34年3月15日が請求の期限となります。

また、更正の請求はあくまでも『審査請求』であり、必ず請求内容が通るわけではないことにも注意が必要です。

更正の請求がなされた場合、税務署は請求内容を厳正に調査します。

そのうえで請求内容が妥当であるかを審査するため、更正の請求が認めれないこともあることを覚えておきましょう。

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3 まとめ

今回は、確定申告で間違って所得額を多く申告してしまい税額が高くなってしまった場合におこなう『更正の請求』について紹介しました。

最後に今回のポイントをおさらいしておきましょう。

 

・確定申告に間違いがあり、税額が高くなってしまった場合は訂正が可能

・確定申告の期限内であれば、訂正申告によってスムーズに訂正できる

・確定申告の期限後で、対象となる確定申告の期限日から5年以内であれば『更正の請求』によって訂正を申請できる

・更正の請求はあくまでも審査請求であり、請求内容が認められないこともある

 

更正の請求に関しては5年以内という期限が設けられていますが、一方の修正申告に関しては最大14.6%の延滞税が課せられるというペナルティがあります。

いずれにしても、申告内容に間違いがある場合は早めの訂正が必要であると認識しておきましょう。

最後まで読んでくださってありがとうございました。